2020 . 6 . 16
アウトドアで自然を感じよう
家で過ごす時間が長くて運動不足、という方や、本格的に暑くなる前にちょっとどこかに出かけたいな、という方も多いかもしれません。ご近所をお散歩もいいですが、せっかくなら、もっと自然を感じられる道を歩いてみませんか?ビオトピアは、はるか昔の地殻変動でできた「こゆるぎ丘陵」にあります。「人混みは避けたい」「車でおでかけしたいけど、駐車場空いてるかな?」「本格的なアウトドアはちょっと敷居が高い」と思っている人にピッタリの「自然を楽しめるおでかけスポット」です。
ビオトピア敷地内の遊歩道「BIOTOPIA “The Way”(森のみち)」は、NPO法人森林セラピーソサイエティから認定を受けた、全国で63番目の「森林セラピーロードⓇ」です。「森林セラピーロードⓇ」は、森林で過ごすことで生理的・心理的に癒されることを目指して整備された道のこと。広場やベンチなどもあって、ゆっくり森を楽しめるようになっています。ただの登山道とは違って、誰でも安心して森の中を歩くことができるので「普段はインドア派」の方にもオススメの遊歩道です。
都内から車で約1時間。駐車場はたっぷり400台分もあるから、入庫待ちで大行列なんてこともないので安心。車を停めたら、さっそく歩き出したいところですが、目の前に広がるのはとっても広大な敷地!どこから回っていいか分からないくらいです。効率的に散策を楽しむなら、やっぱりまずはマップが欲しいですよね。事前にBIOTOPIAのホームページからダウンロードすることもできますが、手ぶらで来ても大丈夫。ビオトピアマルシェに「森林セラピーⓇ」のパンフレットが用意されています。「BIOTOPIA “The Way”(森のみち)」のマップが載っていて、「ショートコース」から「ロングコース」まで、消費カロリーや歩数などで選べる3つのコースがあるので、自分に合ったコースを選ぶことができます。
詳しくはコチラ⇒ 森のみち “The Way” コースマップ
ここからお散歩スタート
今回は「ミドルコース」をご紹介します。歩く時間はだいたい30分、歩数は2000歩が目安のコースです。マップを持って、さっそく「森のみち入口」へ。スタートポイントAから出発の「鎮守の森のお社とアロマガーデンをメインとしたルート」を歩いてみましょう。
下り道から始まる、森のみち。しばらく歩くと右手にあるのが「ストーンサークル(環状列石)」です。昭和37年に発見された「金子台遺跡」の一部で、多数の組石からできた古代のお墓の跡です。縄文時代後期のものといわれ、ビオトピアがある神奈川県大井町の指定重要文化財になっています。ビオトピアの丘では他にも「敷石住居跡」や「配石遺跡」が見つかっています。はるか縄文時代に、ここで暮らしていた人びとがいると思うと何か不思議な感じがしますね。
しばらく歩くと、ハーブが植えられたエリアに到着します。初夏の明るい太陽の下、色鮮やかに咲く花と香りに、魅了されます。この時期はハーブの最盛期で、ガーデンは生命力で満ち溢れています。
初夏のハーブ園でひときわ目を引くのは何といっても「ベルガモット」です。他にも初夏のハーブ園には、見ごろを迎えたハーブが元気いっぱい育っています。
ベルガモット(モナルダ) Monarda didyma
シソ科の多年草で、料理やティーの他に観賞用としてもひろく育てられているハーブです。
原種の花は鮮やかな緋赤色なので、日本では「たいまつ花」と呼ばれますが、品種がとても多く、ピンク、パープル、ホワイトとさまざまな色の花を楽しむことができ、元気いっぱいに力強く咲く姿は、夏の花壇の主役です。
紅茶好きの方は「ベルガモット」と聞くと、アールグレイの香り付けに使われている柑橘を思い浮かべるかもしれませんが、それとは別のものです。ハーブの「ベルガモット」は、葉が柑橘のベルガモットの香りに似ていて、ハーブティーにするとアールグレイティーに似た風味になるのです。北米の先住民は、これを薬用の健康茶として飲んでいたと言われています。ミツバチがこの花を好むので「ビーバーム(bee balm)」と呼ばれることもあり、爽やかな香りが魅力的なハーブです。
高く背を伸ばした「レモングラス」は、ススキのように力強く、夏の日差しを浴びています。「ラベンダー」の香りに気を取られて、あたりを見回すと、「スペアミント」をはじめ「パイナップルミント」、「チョコレートミント」など様々な種類のミントが植えられていて、元気に茂っているのが目に入るでしょう。
ハーブ園からゆっくり坂道を上っていくと、とうとう「森のみち」の最高地点に到着。見晴らしが良いことから「眺望の広場」と名付けられています。デッキからは相模湾や伊豆の島々まで見えることも。ちょっと腰を下ろして休憩しましょうか。吹き抜けていく風が、とても気持ち良い解放感がある広場です。
ビオトピアの敷地内で一番背の高い木が鎮守の森の入口にある「ポプラ」の木です。なんと、2回も雷が落ちているのに、枯れることなく伸び伸びと天に向かって立っているのです!木肌にタテに延びる裂け目の跡が痛々しくもあり、力強くもあり…。自然の生命力を感じて、パワーがもらえそうな気がしてきますね。
知る人ぞ知る、ビオトピアのパワースポット吾妻社。大きなスダジイの木に覆われたこの社は、歴史好きじゃなくてもよく知られた日本武尊(ヤマトタケルノミコト)がまつられています。そしてその傍には妻の弟橘媛(オトタチバナヒメ)の石像があります。弟橘媛(オトタチバナヒメ)は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の妃で、仲睦まじい2人の物語は夫婦の守り神としての信仰を集めています。
日本武尊(ヤマトタケルノミコト)のおはなし
「古事記」によると、東国遠征のためにやってきた日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の一行は、現在の横須賀付近の走水(ハシリミズ)から房総半島側へ渡ろうとしましたが、荒ぶる神によって海が大荒れとなり、船を進めることができずにいました。そのとき、妻である弟橘媛(オトタチバナヒメ)が自ら海に身を投じ海神の怒りを鎮めたおかげで一行は対岸に着くことができた、とか。やがて東国征伐を終えた日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が足柄の山頂に着いたとき、海を見下ろして「吾妻(アヅマ)はや…」と、亡き妻を偲びます。こうして日本の東の地方を「あづま(あずま)」と呼ぶようになったと言われているのです。
こんなエピソードを思い浮かべながら、立ち止まって鎮守の森の静けさに耳を澄ませてみると、古代にタイムスリップしたような気持ちになるかもしれませんね。
「森のみち」を歩いて、自然の景色と歴史に触れたあとは、せっかくなのでお土産もほしいところですね。帰りにマルシェをぶらぶら見て回るのもオススメです。「ハーブ園で見たハーブを使ってみたいな」と思っても、いきなり自分で育てたりするのは、ちょっとハードルが高いですよね。ビオトピアの森の木々から抽出したオイルや、自然派食品、地元の新鮮野菜などもあって、見ているだけで楽しいビオトピアマルシェには、気軽に自然の恵みを生活に取り入れるヒントがいっぱいあります。
気軽にお散歩を楽しめるBIOTOPIA「森のみち The Way」。鎮守の森のお社やハーブ園などを散策して、素敵な初夏の1日を過ごしませんか?自然の癒しが体験できる「BIOTOPIA “The Way”(森のみち)」は、人混みを避けて楽しめる「自然派おでかけスポット」としておススメです。