2022 . 6 . 3

『fit&spa Les Termes(レ・テルム)』本格的ヨーロピアンスタイルスパ編

水着で入る「温泉水」のプール 運動と癒しの本格的スパ

ビオトピアの「fit&spa Les Thermes(レ・テルム)」は日本国内では珍しい、本格的なヨーロピアンスタイルのスパ施設です。敷地内から汲み上げた温泉水を使用した温水プールや充実したフィットネスプログラム、敷地内で収穫したハーブを使ったフードやドリンクなど、多彩なサービスを静かで緑豊かな自然環境の中で体験できます。「水着で入る温泉」という、新しい温活施設で最上級の時間を過ごしてみませんか?

Les Thermesアウトドアプールでのアクアバイク運動の様子

ヨーロッパの入浴文化

ヨーロッパでは「温泉」には水着を着て入り、足浴や部分浴をするのが一般的です。裸になって肩まで温かい湯に浸かり、静かに身を委ねるといった、日本人にとっての「温泉」のイメージとは少し違います。また、飲泉(いんせん)や水中運動などを取り入れ、病気の治療のため医師によってプログラムされた「温泉」の利用には、社会保険が適用となる国もあります。

古代ローマの公衆浴場「テルマエ」は、社会生活の重要な一部でした。ローマ人は、ランニングやレスリングなど運動をして汗を流し、オイルを身体に塗った後、肌かき器で汚れをオイルと一緒に落としました。公衆浴場では、お湯をはった浴槽に浸かるのではなく、熱い空気で熱せられたカルダリウムと呼ばれる部屋で汗をかいた後、浴槽の冷たい水を頭からかぶるというスタイルでした。浴場、ジム、レストラン、図書館をひとつにしたような「テルマエ」は、民衆の娯楽の場としての役割を果たしていたのです。

このような公衆浴場はローマ帝国各地に造られました。英語の風呂(bath)の語源になったともいわれるイギリスのバース(Bath)やドイツのバーデン・バーデンなど、ヨーロッパ各地の温泉地には古代ローマの公衆浴場の遺跡が残っています。現代も多くの温泉地では社交、保養、治療ということが求められていて、サウナや温泉浴だけでなく屋内外にプールやジャグジー、マッサージ室のほか、スポーツや乗馬、カジノなどのアクティビティが用意されている施設もあり、心身ともにリフレッシュするための場所となっているのです。

「温浴室の遺跡」ローマ、イタリア

スパセラピーとは

20世紀末のアメリカではカウンターカルチャー運動が起こり、医療の分野でも自然回帰への流れが広がりました。単に「病気ではない」状態を求めるのではなく、心と身体がバランスよく調和し充実した状態が「健康」であるという考え方です。これは伝統的な古代医学、インドのアーユルヴェーダや中国の中医学などにも通じる健康観です。

第二次世界大戦後の1947年以降、フランスでは温泉療養が社会保障制度でサポートされてきましたが、現代においては温泉を使った「治療」に加えて、伝統医学・民族医学の見直しの流れから、ヨガや自然療法などを取り入れた「癒し」の要素も重要視されています。心身が調和した健康的なライフスタイルを獲得するのが、スパの役割だという考え方です。

フランスのスパセラピー

フランスのスパセラピーとは「水による健康法」であり、温泉水を使う「温泉療法(le thermalisme)」、海水を使う「タラソテラピー(thalassothérapie)」、水を使う「水治療法(la balnéothérapie)」の3つに分類されます。病気に対して対処療法を施すのではなく、個々が持つ自然治癒力を引き出すことで、心身の不調を改善していくというフランス自然療法の一分野です。

意外に思うかもしれませんが、フランスには約89カ所もの温泉地があります。そこでは、プール運動、ジェットバス入浴、シャワーマッサージ、炭酸水浴、飲泉など行われ、医師によって処方される18日間におよぶ温泉療法は、国の健康保険が適用されます。

フランスのスパで行われている温泉療法の例

【温泉水入浴】
ジェット装置が付いたバスタブで、水圧を受けながら温泉入浴し、入浴中は療法士がシャワーで手指や手関節に水圧注を行う方法で、水温はすべて37.5度に設定される。
【シャワーマッサージ(Douche massage)】
3メートルほど離れた位置から消火器のようなシャワーを使い、筋肉や関節に温泉水を当てる方法。患者に対して医師が水圧などを決める
【プールでの運動療法】
37度、33度、23度と、水温の違う3つの温泉水プールで療法士が運動法を指導する。歩き方、骨盤の動かし方、片足跳び、姿勢の矯正などを行う。プールに設置されているジェット機能を使い、背中に水圧注を行う。

ヨーロッパでの温泉水治療の例「シャワーマッサージ」

ヨーロッパでの温泉水治療の例「水中運動の指導の様子」

このほかにも、禁煙プログラムや温泉水を使った耳鼻科的なケア(鼻洗い・吸入)なども医師の処方箋に基づいて行われています。

こうした医学的管理のもとで行われる温泉療法と並行して、多様な健康作りに対するニーズに応える温泉リゾートもあります。ラ・ロッシュ・ポゼ(La Roche -Posay)のスキンケアのコース、ブリド・レ・バン(Brides-les-Bains)のダイエットコース、エビアン(Evian-les-Bains)の「生まれ変わるための1週間」コースなど、療養を求める中高年だけではなく、アスリートや美容を気にする若い女性、家族連れなどにも利用されやすい温泉リゾートが賑わいをみせています。

「fit(フィット)」と「phyto(フィト)」のおはなし

英語の「fit(フィット)」には「(物などが)ぴったりの」という意味のほかに「体調がよい、健康な、丈夫な」という意味もあります。「healthy(ヘルシー)」が「病気ではない健康な状態」を指す言葉であるのに対して「fit(フィット)」は「運動をして体調が良い、健康な状態」を示す言葉です。アスリートのような肉体的鍛錬を目指すのではない、健康的な身体の状態を目指すための運動、がフィットネスだと言えます。病気ではない状態なら安心ということではなく、より積極的にベストコンディションの身体の状態を目指すために運動が大切なのです。

Les Thermesコンテナジムでのエアロバイク運動の様子

それでは「phyto(フィト)」とは何でしょうか。「phyto(フィト)」は「植物の」という意味で、「phytochemical(フィトケミカル)」は、植物が紫外線や昆虫などの有害なものから自分の身を守るために作りだす色素や香りなどの成分のことです。フィトケミカルは必須栄養素ではないものの、私たちが健康を維持する助けになってくれることが分かっています。植物の持つ癒しの力を借りること、自然の恵みから人間の体に備わっている自然治癒力を高めることは、知らず知らずのうちに古代から行われてきたことです。

Les Thermes(レ・テルム)の「食・運動・癒し」は自分のための時間

Les Thermes(レ・テルム)運動プログラムには、「ストレッチ運動」「ジム運動」「アクア運動」があり、なかでも「アクア運動」は、スパセラピーの方法論をもとに作られた本格的なヨーロッパ式の温泉水プールを使用して行われます。水中で行う運動は、浮力によって関節にかかる負荷がかかりにくいので、肥満やケガなどで身体が動かしづらい人でも取り組みやすく、また水の抵抗によって負荷の量を調整できるので、自分の体力や状態に合わせたプログラムを組むことが可能です。また、温泉水に含まれているミネラル成分による温熱効果や保湿効果も期待できます。

また施設内の「プチ・サンジャック」では、自然派素材にこだわり、敷地内で収穫したハーブや野菜を使ったスムージーやラップサンドなど、ヘルシーな「食」もお楽しみ頂けます。

トリートメントルームでは、オプションで自律神経のバランスを整えるもの、美容のためのケアなど、豊富なボディケアをご用意しています。運動した後の自分へのご褒美として、ゆったりとした癒しの時間をもつことで、心も元気になります。

Les Thermesトリートメントルームでの施術の様子

大切なのは、ハードな肉体鍛錬ではなく、運動をきっかけに健康になる、健康を意識するということです。Les Thermes(レ・テルム)は完全会員制なので、プライベートで上質な時間を過ごすことができます。日本では珍しい本格的なヨーロピアンスタイルのスパ空間で、心身のストレスをリセットしませんか。