Topics レチノール活性当量

厚生労働省「日本人の食事摂取基準 2020 年版」によるとレチノールとは、網膜細胞の保護作用や視細胞における光刺激反応に重要な物質である。ビタミンAが欠乏すると、乳幼児では角膜乾燥症から失明に至ることもあり、成人では 眼所見として暗順応障害が生じ、やがて夜盲症になる。と言われている。

ビタミンAは、動物性食品から主にレチニル脂肪酸エステルとして、植物性食品からプロビタミンAであるカロテノイドとして摂取される。食品由来のβ─カロテンのビタミン A としての生体利用率は、1/12(=1/6×1/2)となる。したがって、食品由来β─カロテン 12 µg はレチノール 1 µg に相当する量(レチノール活性当量: RAE)であるとして換算する。そこで、全ての食品中のビタミン A 含量はレチノール活性当量として下式で求められる。  

レチノール活性当量(µgRAE)=レチノール(µg)+β─カロテン(µg)×1/12+α─カロテン(µg)×1/24 +β─クリプトキサンチン(µg)×1/24 +その他のプロビタミン A カロテノイド(µg)×1/24